【セミナー・ワークショップ】
2013.9.5 ▶ 13:00-14:30〈札幌市教育文化会館 302〉
理事懇親会
2013.9.5 ▶13:00-15:30〈チ・カ・ホ 札幌駅側イベントスペース〉
田中裕也セミナー「ガウディー建築を解くはかるとちえ」
田中 裕也 Tanaka Hiroya
札幌とほぼ同じ緯度にあるバルセロナで長年に渡りガウディを研究する田中裕也氏のセミナーです。合わせて行われている市内のギャラリー創でのガウディ実測図展も見ものです。
「はかるとちえ」
はかるといえば技術用語に聞こえるのは私だけではないだろう。いみじくも私は建築の世界に嵌ってしまいむしろ自ら飛び込んだ世界である。この世界を面白いという人もいれば生活の為にという方便で仕事をしている人もいるだろう。どちらにしても一度建物を造ってしまうと数十年からはじまり数千年まで残せる建物もあるという事を実感している。
そこで私は、ガウディというテーマに絞り込んで今まで40年以上も研究してきたというと大げさにきこえるかもしれないが現実である。研究が過ぎて本来の専業である建築の作品作りはどうかというとまだ数少ない。でもそこには今まで、はかるとチエから産まれる想像以上の事が見えてきた。そのお話をしようとおもう。 田中裕也
プロフィール Profile of TANAKA HIROYA
1952 北海道稚内市で生まれる
1971 広池学園麗沢瑞浪高校卒業
1975 国士館大学工学部建築科卒業
1978 建築事務所退職,スペイン渡航、バルセロナにてガウディ建築の実測調査開始
1981 スペイン国費留学生となる。
1984 「大ガウディ展」(ラ・カイシャ/バルセロナ)協力参加
「ガウディ」(勅使河原プロダクション)の映画祭に協力
1986 「ガウディ建築実測図面集」(彰国社)を出版
1988 「アントニオ・ガウディとその師弟達」(SD鹿島出版)に執筆
1989 ガウディクラブ設立(バルセロナ)ガウディクラブ文化協会
1990 オリオック工房設立(バルセロナ)
1991 「ガウディと尺度」を出版
1992 カタルニア工科大学バルセロナ建築学部より建築家工学博士号を取得
1992 「ダニエルの家」(バルセロナ)を設計
1998/3 東京ビッグ・サイトでスペイン消費展示会でのガウディ展に国賓として招請
1998/4 バルセロナーメキシコのベラクルスへユネスコと地元遺産保存機関INAH主催で
16世紀に築かれた城塞の修復プロジェクト技術指導
1998 ガウディの独り言(京都書院)を執筆
1999/11 全北国立大学(韓国)で田中裕也作品展と講演会
2000/ 3 全北国立大学2000/記念広場計画(韓国)
2000 セジョンカルチャーセンター(ソウル)でガウディ展と講演会
2001/10 フィナック(バルセロナ)“ガウディ建築実測について”講演会
2001/12 カサ・ボスク住宅計画(マスナウ)竣工
2002/6 ジローナ州立美術館の田中裕也展
2002/6 アントニオ・ガウディ財団で田中裕也展(リウドムス)
2002/9 “プルーマ・パラボリカ” (セーラー万年筆会社製作販売)をデザイン
2002/10 YKK社のオリジナルカレンダー発表
2002/11 カテナリー・ベル(小泉製作所製作販売)のデザイン
2003/6 カタルニア工科大学バルセロナ建築学部、九州芸術工科大学(現九州大学芸術工学部)、ガウディ・クラブ文化協会との国際共同研究協定を結ぶ
2004/4 スペイン王子賞芸術部門にノミネートされる
2004/10 江別市セラミックアートセンターにBET-1竣工
2005/1 バルセロナの文化センターでユネスコ主催による講演会
2005/2 ガウディの生誕地リウドムス町アルブレ広場計画施工開始
2006/5 ASECR主催“国際建築とインテリア”コンペにて優秀作品となる Cerapaa15
2007 アルブレ広場(リウドムス町、スペイン)オープニング
2012 「実測図で読むガウディの建築」(彰国社)北山幼稚園計画竣工(東京都府中)
2013 「ガウディ・コード、ドラゴンの瞳」(長崎出版)
2013.9.5 ▶13:00-16:00〈チ・カ・ホ キタサンHIROBA〉
災害復興シンポジウム
「地域に寄り添う建築家の災害復興支援とまちづくり」
東日本大震災における各県の被災状況、復興支援状況の違いを明らかにし、JIAが行ってきた、あるいは現在行っている災害支援活動を報告行う。 そして、この報告を踏まえて、JIAとして、あるいは建築家としての災害支援活動のあり方、問題点、今後の対処法等についての情報の共有化とディスカッションを行う。
2013.9.5 ▶16:00-17:45〈チ・カ・ホ キタサンHIROBA〉
災害対策委員会 セミナー「災害対策の普遍性と地域性」
JIA災害対策委員会は神戸の震災以来いろいろな支援活動とその活動をノウハウとして蓄積・発信してまいりました。
災害は地域的 特性が顕著にあり地域別に対応法が異なることは経験的に分かってきました。
その経験から、九州では島嶼部特性の玄界島の被災と復興、奈良では 特に文化財の地震対策、京都では古都の歴史 からの災害対策などの地域に特有で普遍的な問題のセミナー をおこなっています。
北海道は他地域に比べても地 震が多い地域でもあり、厳冬期の地震被災の 経験は現代都市ではありません。しかしながら多くの地震が冬季に発生しています。 例えば厳冬期に電気、ガスなどのインフラが遮断した場合の対 応、積雪や吹雪と災害が重なった場合の救助活動など未経験分野の災害対応が多くあるかと思います。
このような地域的課題を、北海道等の専門家たちから教示をして頂きその議論をもとに JIA災害対策委員会としてのストックとし発信していきたいと思っています。
…詳細
2013.9.5 ▶ 13:15-17:30〈札幌市教育文化会館 305〉
2020年省エネ基準適合義務化とJIA建築家
全ての設計者の業務に関わりのある「省エネ基準適合義務化」を主題にしたシンポジウム。国の示すロードマップの解説に始まり、適合条件のポイントとなる「一次エネルギー消費量算定」等の概論、公開中の計算支援プログラムを使用して、実際の建築物・住宅の判定を実施した上で見つけられる問題点、設計者として取り組む姿勢等について複数の登壇者から聴講すると共に、会場参加者全体で意見交換を行う催しです。
…詳細
2013.9.5 ▶ 14:30-15:30〈札幌市教育文化会館 303〉
JIA全国建築相談室会議
日本建築家協会には9支部(北陸支部は不設置)に建築相談委員会があり、その下、地域会にJIA建築相談室を設けています。全国の建築相談委員が一堂に会し、各委員会の状況報告をし、今後の相談業務のさらなる充実に向けての話し合いの場です。
2013.9.5 ▶ 14:30-15:30〈札幌市教育文化会館 304〉
支部役員会(近畿)
2013.9.5 ▶15:30-17:30〈チ・カ・ホ 札幌駅側イベントスペース〉
リフレッシュセミナー REUNION
日本各地から集まった建築家が、寝起きを共にしながら建築について考える「JIAリフレッシュセミナー」。一宿一飯の仲間との再会を希望する声も強く、熱海で熱い議論を戦わせた仲間が大会ごとに集まり議論をさらに発展させることを目的に、参加後のそれぞれの活動などを報告し語り合う同窓会「リフレッシュセミナー REUNION」を、北の都札幌で初開催します。
2013.9.5 ▶15:00-17:30〈札幌市教育文化会館 301〉
JIA-KIT建築アーカイヴス会議セミナー
2006年に金沢工業大学と共同で設立したJIA-KITアーカイヴス。 建築アーカイヴスの関係機関が集まり、日本の設計文化財保全と活用の方向について考えるものです。
2013.9.5 ▶ 15:30-17:30〈札幌市教育文化会館 302〉
建築家資格制度の目指すところ2
昨年の社団法人日本建築家協会横浜大会で行われた『登録建築家制度のこれまでとこれから』を受けて、『これから』の資格制度の行方に焦点をあてます。他会との連携を含めて、JIAはどこを目指すのか。今、内外にビジョンを示す時ととらえ、積極的な議論を行います。
2013.9.6 ▶ 9:00-11:00〈札幌市教育文化会館 303〉
支部役員会(東北)
2013.9.6 ▶ 9:00-11:00〈札幌市教育文化会館 304〉
支部役員会(九州)
2013.9.6 ▶ 9:30-12:00〈札幌市教育文化会館 301〉
北方圏での環境建築デザインと環境技術紹介
主催/(公社)日本建築家協会(JIA)環境行動ラボ 、(社)日本太陽エネルギー学会(JSES)北方圏技術部会
北方圏とは、一般的には北緯40度以北の地域で、北海道・ロシア・カナダ・アラスカ・北欧・グリーンランド・アイスランド等の亜寒帯及び冷温帯の一部を包含しています。北方圏に共通な指標として“暖かさの指標 {温量指数Warmth Index(WI)} 45以下”があります。温量指数WIは植物の分布帯と気温の分布域との関係を示す指標で、1年12ヶ月の各月の平均気温から5℃を引いた値を年間合計したもので、WI=nΣ(t-5)(※nはt>5℃の月の数)で表すことが出来ます。この北方圏では気候・風土・文化のの類似点が多く、暖房としての化石エネルギー使用量も多いことも特徴的です。
地球温暖化防止の為は、都市・建築の性能向上とともに再生可能エネルギー利用を利用した“環境建築デザイン”が期待されています。日本の北方圏地域である北海道でも、地域ポテンシャルを最大限生かした住まい方が求められます。
今回のセミナーは(公社)日本建築家協会(JIA)環境ラボ+(社)日本太陽エネルギー学会北方圏技術部会のジョイントセミナーとして企画しました。
9:30~ 9:50 主旨説明「北方圏での環境建築デザインと再生可能エネルギー利用」
/大野二郎(JIA環境ラボ副委員長/日本設計)
9:50~10:10 講演1(JIA) ① 「森林を背景とした下川町の取り組み」
/相馬秀二(下川町ふるさと振興公社)
10:10~10:30 ② 「自然エネルギー利用とパッシブデザインの実践」
/照井康穂(照井康穂建築設計事務所)
10:30~10:50 ③ 「亜寒帯のシェルター」
/ 加藤誠 (アトリエブンク)
10:55~11:15 講演2(JSES) ④「太陽熱と地中熱を導入した北方圏技術について」
/峯 考弐 ((株)大阪テクノクラート代表取締役)
〈休憩10分〉
11:15~11:35 ⑤「北方圏における太陽光発電住宅」
/小野寺省吾 (オノデン(株)代表取締役)
11:35~11:55 ⑥「メガソーラーの状況について」
/野村卓司((株)カネカ生産技術本部上席幹部)
11:55~12:00 まとめ
…詳細
2013.9.6 ▶ 9:30-12:00〈札幌市教育文化会館 305〉
日本版CABEを考える 実現に向けて何が必要か?
「英国CABE本部建築家と共に議論を深める」
講師/トーマス・ベンダー(英国CABE本部、建築家)、日本版CABE推進タスクフォースのメンバー
定量的判断をベースとする日本の確認制度は、美しい建築・街を創るという定性的な判断を取り入れることは難しいのが現状である。景観法はあるが様々な問題を抱え決定打とはなっていない。CABE(Commission for Architecture and the Built Environment)は1999年に英国で生まれた建築・まちづくり機構であり、良い建築、美しい街づくりを目指し、審査(デザインレビュー)や実現支援(エヌエイブル)、教育と広報など様々な活動を続けている。日本にもこのような機構が必要との問題意識から日本版CABE推進タスクフォースにおいて議論を重ね、JIA横浜大会でもシンポジウムを実施し内容を深めている。今回、英国のCABE本部から建築家を招き、CABEの特質を明らかにすると共に、日本における実現を目指して何が必要か?をテーマにシンポジウムを実施する。是非、多くの方のご参加をいただき、ディスカッションを深めて欲しい。
…詳細
2013.9.6 ▶ 9:30-11:30〈札幌市教育文化会館 302〉
国際会議
JIA大会では、JIAと友好関係にある各国建築家協会〈AIA(米国)、ASA(タイ)、KIRA・KIA(ともに韓国)〉と、各協会の運営戦略もしくは国際戦略について定期的に意見交換しています。昨年の建築家大会2012横浜に続き、円卓形式で議論を深めます。どなたでもオブザーバーとして自由に聴講できます。
2013.9.6 ▶10:00-12:00〈チ・カ・ホ キタサンHIROBA〉
板金ワークショップ
「北海道の板金技術紹介」
北海道における板金業の歴史は今から約154年位前に函館で始まりました。昔、北海道における屋根は「柾葺き」が代表的なものであり、これにトタン板の切板を使った「一文字葺き」「切子葺」等が混ざっておりました。北海道の寒冷積雪という厳しい気候条件の基で、宿命とも言える「スガ漏り」は一部、解消できませんでしたが、昭和27年に機械成型による長尺屋根が北海道幌延町で始めて施工されて以来、飛躍的に北海道の板金技術が発展しており、現在では屋根・外壁に多くの板金が使用さております。
今回は、北海道の板金業の歴史・本州と違う板金技術・北海鋼機デザインアワード(JIA北海道支部・北海鋼機共催)の稀に見る板金技術とデザインをご紹介します。
ワークショップ 「職人業を間近で見て・触れて体験しよう」
・実演 一枚の板金から、折鶴を作製。
・体験
1日目:板金を工具で曲げて、サイコロを作ります。(作ったサイコロはプレゼントします)
2日目:打ち出し板金。板金に好きな絵を描いて、工具を使って板金を叩いて絵を打ち出しします。(作った作品はプレゼントします)
・展示
北海道内の建築(板金)紹介。板金加工品の展示。
(実演・体験指導/北海道板金工業組合)
2013.9.6 ▶10:00-12:00〈チ・カ・ホ 札幌駅側イベントスペース〉
JIA全国法人協力会員サミット
「公益社団法人での法人協力会のありかた」
北海道支部での日本建築設計監理協会時代からの正会員・賛助会活動の報告と、各支部・地域会での協力の方向、問題点等を話し合い相互の連携を考える場とする。
2013.9.6 ▶ 11:00-13:00〈札幌市教育文化会館 304〉
支部役員会(中国)
2013.9.6 ▶ 13:00-13:45〈札幌市教育文化会館 大ホール〉
大会式典
公益社団法人 日本建築家協会 建築家大会2013北海道の開会式を行います。
アメリカをはじめアジアの建築家協会の来賓を迎え、国内からは国土交通省、北海道知事、札幌市長などの臨席を賜り式典を行います。
また、日本建築家協会名誉会員の授与式も併せて行われます。
【参加登録】JIA会員は大会参加登録(有償)が必要です。
2013.9.6 ▶ 14:00-15:30〈札幌市教育文化会館 大ホール〉
基調講演…詳細
2013.9.6 ▶ 15:45-17:30〈札幌市教育文化会館 大ホール〉
シンポジウム…詳細
2013.9.7 ▶9:30-12:00〈チ・カ・ホ 札幌駅側イベントスペース〉
未来に残したい20世紀の建築
「リビングヘリテージ 建築を使い続ける意義と課題」
20世紀の建築を再生し使い続けるとき、様々な機能の向上が不可欠となります。それは耐震補強にとどまらず、使い勝手、ユニバーサルデザイン、環境性能の向上まで、幅広く求められます。他方、その建築の価値をいかに後世に伝えるかも重要です。再生にかかわった時、設計者は、機能向上・オーセンティシティ・経済性といった選択肢の中から、何を優先するか非常に難しい選択に迫られています。再生の介入によって、その建築の全体的な価値(インティグリティ)を失わずにいかに継承できるか、建築家の手腕が問われます。 20世紀建築の再生事例や、国際的な指針(マドリット文章)との整合性、国内の建築基準法・消防法の問題を紹介しながら、再生の際に建築家に何が求められるのかを考えます。国内の事例にとどまらず、アアルトの再生事例や世界遺産の事例を紹介いたします。
2013.9.7 ▶10:00-12:00〈チ・カ・ホ ドオリHIROBA〉
板金ワークショップ
「北海道の板金技術紹介」
北海道における板金業の歴史は今から約154年位前に函館で始まりました。昔、北海道における屋根は「柾葺き」が代表的なものであり、これにトタン板の切板を使った「一文字葺き」「切子葺」等が混ざっておりました。北海道の寒冷積雪という厳しい気候条件の基で、宿命とも言える「スガ漏り」は一部、解消できませんでしたが、昭和27年に機械成型による長尺屋根が北海道幌延町で始めて施工されて以来、飛躍的に北海道の板金技術が発展しており、現在では屋根・外壁に多くの板金が使用さております。
今回は、北海道の板金業の歴史・本州と違う板金技術・北海鋼機デザインアワード(JIA北海道支部・北海鋼機共催)の稀に見る板金技術とデザインをご紹介します。
ワークショップ 「職人業を間近で見て・触れて体験しよう」
・実演 一枚の板金から、折鶴を作製。
・体験
1日目:板金を工具で曲げて、サイコロを作ります。(作ったサイコロはプレゼントします)
2日目:打ち出し板金。板金に好きな絵を描いて、工具を使って板金を叩いて絵を打ち出しします。(作った作品はプレゼントします)
・展示
北海道内の建築(板金)紹介。板金加工品の展示。
(実演・体験指導/北海道板金工業組合)
2013.9.7 ▶13:30-16:30〈チ・カ・ホ ドオリHIROBA〉
建築家のあかりコンペ公開審査
第7回目を迎える、公益社団法人日本建築家協会(JIA)と大光電気株式会社が主催するプロダクトデザインコンペ「建築家のあかりコンペ2013」の公開二次審査です。
設計業務に携わる建築士又は日本建築家協会正会員,準会員が応募した作品の内、一次審査通過作品の公開プレゼンテーションを受けて公開審査が行われます。
今年のテーマは、「闇を魅せるあかり〜LED照明プロダクトコンペ」です。
『「あかり」は、闇を照らすものと捉えられがちであるが、実はあかりが存在し得るのは、同時にその対極に闇があるからに他ならない。
環境の時代となり、エネルギー消費を抑えることが当然の行為となった現代において、今一度、闇の深さ、美しさに目を向け、闇を生かして魅せるあかりについて考えてみる必要がありそうだ。
こうした考えから、今回のコンペでは、「闇を魅せるあかり」について、LEDの特性を生かした斬新なアイデアを広く募集したい。
(山梨 知彦/建築家のあかりコンペ2013審査委員長)』
・審査委員長/山梨知彦(建築家)
・審査員/内原智史(ライティングデザイナー)、岡安泉(ライティングデザイナー)、貝島桃代(建築家)、前芝辰二(大光電機株式会社 代表取締役社長)※アイウエオ順/敬称略
・特別審査員/芦原太郎(公益社団法人日本建築家協会 会長)
【参加登録】JIA会員は大会参加登録(有償)が必要です。
JIA会員以外の方は入場無料、事前申し込みも不要です。当日会場にお越し下さい。
「北からの提言」連続セミナー
北海道大会の最終章に繰り広げられる連続セミナーです。
厳しい気候条件にある北海道だからこそ、リアリティーを持つサスティナブルな提言ができるはずです。地域に根ざした環境や暮らしについての話はもちろん、先人の文化に学ぶべき知恵や、歴史的地域資産を活かした観光まで、本大会のテーマである「拓く」をキーワードに、これからの社会と建築の関わりを皆様と共に考え、北からの提言を行いたいと思います。
2013.9.7 ▶10:00-12:00〈チ・カ・ホ キタサンHIROBA〉
シンポジウム 村上敦+下川町
「エネルギー自立とまちづくり」
パネリスト/村上敦(環境ジャーナリスト)、長岡哲郎(下川町環境未来都市推進課課長) モデレーター/鈴木敏司(日本建築家協会北海道支部)
林業を基幹産業とする下川町は、木材を利用したバイオマスエネルギーなどの再生可能エネルギーの活用により地域エネルギー自給を目指し、同時に木 材を商品化する2次・3次産業化の試みも行い、高齢化に対応した地域住宅も独自の祖点で試みています。
シンポジウムでパネリストを勤めていただきました、ドイツでの都市や環境の建築に詳しいジャーナリストの村上氏にご参加いただき、寒冷の気候の中で独自のエネルギーや環境の視点から、地域の可能性を拓く討論会です。
【PROFILE 村上敦】
ドイツ在住の環境ジャーナリスト。環境コンサルタント。
日本で土木工学部、ゼネコン勤務を経て、環境問題を意識し、ドイツ・フライブルクへ留学。
フライブルク地方市役所・建設局に勤務の後、2002年から独立し、ドイツの環境政策、都市計画、エネルギー政策を日本に紹介する。 多様なメディアへの寄稿と企画協力、環境関連の調査、自治体/企業への環境コンサルティング、講演活動を続ける。
南ドイツの自治体や環境関連の専門家、研究所、NPOなどとのネットワークも厚い。
【PROFILE 下川町】
下川町は北海道上川郡に位置する、2008年7月22日に政府より環境モデル都市に選定された、人口約3,900人、総面積644k㎡で、町面積の90%が森林である小規模市町村です。
2030年に32%、2050年に66%(1990年比)の温室効果ガスを削減するという目標と共に、温室効果ガス吸収量を2030年に3.8倍、2050年に4.5倍増(1990年比)とする目標を掲げ、「北の森林共生低炭素モデル社会」の創造を目指しています。
2013.9.7 ▶13:00-14:30〈チ・カ・ホ キタサンHIROBA〉
荒谷登レクチャー
「省エネルギーから生エネルギーへ」
講師/荒谷登(北海道大学名誉教授)
去る2013年5月に『瑞宝中綬章』の叙勲を受けられました北海道大学名誉教授 荒谷登さんのレクチャーです。
『…(前略)…当時昭和40年代の北海道は寒地住宅への取り組みが活発化し、冬期オリンピック開催に向けて住宅および都心部の集中暖房化が検討されて、立場や専門を超えた多様な人々は、共に集まって問題を検討する北海道独自の研究委員会が多く持たれ、研究者としても多くの人々に支えられ、成長させていただいたことを感謝しています。
こうした取り組みの目的は中央政府へ提言するためというよりは、地域への発信のためで、…(中略)…
私が取り組んできた断熱技術の特徴は、力に頼って思い通りに自分を取り巻く外界を変え、欠点を克服しようとする「強さ」ではなく、生活の知恵を生かして自然や環境の良さを引き出す「弱さ」にあります。弱さから生まれるのは対立よりも和解や協調、克服よりも良さ発見型の対応で、そこには人と人、人と自然をつなぐ和解や平和と環境保全への示唆や希望が感じられます。…(後略)…』
(荒谷登先生叙勲記念祝賀会 御挨拶 より抜粋)
【ご功績 荒谷登】
荒谷登氏は昭和31年3月に北海道大学工学部建築工学科を卒業し、3年間の大成建設株式会社勤務の後、同34年4月に北海道大学工学研究科修士課程に入学、同36年修了、同年4月より北海道大学工学部に講師として採用され、同37年に助教授、同49年4月に教授に昇任され、建築工学科建築環境学講座を担当して建築環境・建築設備の分野の発展に努力され、平成9年3月に定年退職、同年4月より名誉教授として今日に至っています。
研究面では、北海道大学にて主として建築の熱特性と熱環境計画に関する研究に取組まれ、寒冷地の住居の熱環境改善と室温及び熱負荷の非定常伝熱解析の分野で独創的でかつ先端的な研究を行い、この分野の発展に貢献しました。
物理的な明確さを欠く従来の熱負荷計算法に対して、自然取得熱による室温上昇を考慮し、間欠暖房時の日平均室温低下率と予熱負荷割増係数を定義して、間欠と連続運転の違いを明確にし、逐次積分法と呼ぶ室温及び熱負荷の非定常伝熱計算法を国際会議にも発表して、当時普及し始めた電算機による解析を容易にしたほか、室温が安定する断熱建物では内・外気温、取得熱、熱負荷それぞれの日平均値を用いた定常伝熱解析での暖冷房計算が可能であることを示して、物理的な根拠に立った熱環境計算を可能にしました。
昭和37年と同40年には冬期札幌オリンピックに向けて、北海道から“住宅団地の集中暖房の可能性に関する調査研究”の委託を2度にわたって受け、その成果に対して昭和44年には空気調和衛生工学会論文賞が与えられ、学内でも大学全体の地域暖房計画専門委員としてその検討に当たってきました。
昭和48年には住居の熱環境計画への研究で北海道大学から工学博士の学位を受け、これに対して同51年度の日本建築学会論文賞与えられ、その成果が社会貢献に対して平成9年に北海道新聞文化賞が与えれられています。
建築学会の支部活動では、環境分野の他の研究者と共に積極的に地域のシンポジウムを開催して各地に出向き、地域の発展と地域リーダーの育成を図るとともに。外断熱を含む寒地住宅の性能改善と普及に指導的な役割を果たし、ともすると中央指向、国際指向に陥る大学の活動に対して、地域文化の育成に関わる大学の使命の大切さを訴えてこられました。
氏が北海道建築指導センターから出版した寒地系住宅の熱環境計画に関する5冊の小冊子は、一般市民向けに書かれたやさしい内容ですが、その中で繰り返し訴えられている地域性や自然エネルギ−の個性の尊重、持っている特質をより一層顕著にする“奪い合うことのない成長”などは、これからの持続可能な成長への大切な指針であると思います。
〈荒谷登プロフィール〉
1933 北海道生まれ
1956 北海道大学工学部建築工学科卒業 大成建設株式会社勤務
1959 北海道大学工学研究科大学院修士課程
1961 北海道大学工学部講師 ─助教授 ─ 教授
1997 同大学退職 ─ 同大学名誉教授
(有)メノビレッジ長沼に参画 現在に至る
主な受賞・受章
1969 第8回 空気調和・衛生工学会賞(論文) 「住宅団地の集中暖房」
1976 日本建築学会賞(論文) 「住居の熱環境計画への研究」
1997 北海道新聞文化賞 「寒地住宅の熱環境研究」
2011 日本建築家協会北海道支部キタコブシ賞
2013 瑞宝中綬章
2013.9.7 ▶14:30-16:00〈チ・カ・ホ キタサンHIROBA〉
小林孝二 アイヌの建築文化セミナー
「アイヌの建築文化と北海道の住まい」
講師/小林孝二(北海道開拓記念館学芸員)
北海道の厳しい環境の中で永く生き抜いたアイヌ民族の住まいと知恵について、環境との対応や形・文化と多様な視点から考えます。また近代以後の北海道の住まいを様々な事例を通じ見つめ直し、寒さを克服した現代において持続的に長く住み続けるヒントを、住まいや過去からの住文化の継承の中にある事を語ります。
〈小林孝二プロフィール〉
博士(工学) 一級建築士
1952年 小樽市生まれ
1976年3月 北海道工業大学建築工学科卒業
1977年4月~1980年5月 北海道建築設計監理(株)勤務 歴史的建造物の調査復元設計
1980年6月~2013年3月 北海道開拓記念館 学芸員、学芸副館長
現在 北海道開拓記念館 学芸員
公職 小樽市の歴史と自然を生かしたまちづくり景観審議会委員、江別市文化財審議会委員ほか
著書『アイヌの建築文化再考―近世絵画と発掘跡からみたチセの原像―』、北海道出版企画センター、2010年 ほか
2013.9.7 ▶16:00-17:30〈チ・カ・ホ キタサンHIROBA〉
石森秀三 観光学シンポジウム
「アジアが、北海道の未来を拓く」
講師/石森秀三(北海道開拓記念館館長 国立民族学博物館名誉教授)
北海道は豊かな自然、四季の明確さ、美しい風景、豊富な食材などアジア全体を見渡しても大変資源に恵まれた地域です。北海道の可能性、ポテンシャルは非常に高いものがあります。 観光においてもグローバル化とアジア経済成長・旅行の需要や形態も変化し、従来の観光に対する認識では対応できない状況となっております。
より豊かな地域社会・文化・経済を見つめ直すことで、地域に住む人々や観光で訪れる人々が魅力を感じる環境を観光学を通して考えるセミナーです。
〈石森秀三プロフィール〉
北海道開拓記念館館長 北海道大学観光学高等研究センター特別招聘教授
1945年、神戸市生まれ。甲南大学経済学部卒業。ニュージーランド・オークランド大学大学院に留学後、京都大学人文科学研究所(梅棹忠夫研究室)研究員、国立民族学博物館教授、同博物館研究部長、北海道大学観光学高等研究センター長、北海道大学大学院観光創造専攻教授などを経て、2013年4月から現職。
観光文明学、博物館学、文化開発論専攻。北海道遺産協議会会長、北海道博物館協会会長、内閣府観光立国懇談会委員、国土交通省国土審議会専門委員、文化庁文化審議会専門委員、経済産業省集客交流サービス事業運営委員会委員長、経済産業省ラグジュアリートラベルマーケット調査委員会委員長などを歴任。
著書・編著書に『危機のコスモロジー:ミクロネシアの神々と人間』『観光の20世紀』『南太平洋の文化遺産』『博物館概論』『博物館資料論』『博物館経営・情報論』『ヘリテージツーリズムの総合的研究』『21世紀における観光創造』など多数。
2013.9.7 ▶17:30-18:00〈チ・カ・ホ キタサンHIROBA〉
ファイナルイベント
【札幌駅前通地下歩行空間(チカホ)展示】
「あかりコンペパネル展示」
第7回目を迎える、公益社団法人日本建築家協会(JIA)と大光電気株式会社が主催するプロダクトデザインコンペ「建築家のあかりコンペ2013」の応募された全作品のパネル展示です。
「北海道建築設計会議パネル展示」
公益社団法人日本建築家協会(JIA)の他、建築設計の分野が抱える課題に取り組む10団体で組織される「北海道建築設計会議」の活動を紹介します。
「太陽エネルギー学会展示」
太陽光発電パネルの紹介と太陽光発電システム架台(実用新案/アートラス)などをパネルで紹介いたします。
「JIA全国建築相談室パネル展示」
日本建築家協会には9支部(北陸支部は不設置)に建築相談委員会があり、その下、地域会にJIA建築相談室を設けています。このJIA建築相談室・対社会活動は全国のJIA会員の参画で支えられています。全国のJIA建築相談室の全建築相談事案の集計の報告(毎年各支部・地域会を対象にアンケート調査)を行って来ました。集計は前年度の記録で、今年は2012年度の集計になります。相談件数、過去7年間の推移、相談の内訳等相談内容の詳細分析を始め、相談者がJIA建築相談室を知った所ほか、相談員のJIA相談室以外での対社会活動等に付いても記録しています。相談事案の概要はパネル展示を行います。また、その内容は小冊子にし、これまでの相談者がJIA建築相談室を知った所である行政を始め公的機関に送付・報告しJIAの建築相談を広く知ってもらう機会にしています
「模型展+JIA各賞パネル展」
全国の公益社団法人日本建築家協会(JIA)会員から募集した模型を並べた街並み展示と、日本建築大賞をはじめとする公益社団法人日本建築家協会(JIA)各賞のパネル展示です。
併せて、JIA北海道支部が関わるコンペやアワードの受賞作品パネルも展示いたします。
「協力会員展示」
協力会員企業によるプロモーション展示です。
協力会員企業は、建築家とともに質の高い建築を実現するために、新しい素材・技術の開発に日々取り組んでいます。協力会員企業の方々には、建築家に対する技術情報の提供、協会イベントの支援などをはじめ、日ごろより建築家協会の活動に絶大な理解と協力をいただいています。
本展示では、事例紹介のパネルだけではなく、実際の製品を手に取っていただき、詳しい説明をさせていただくブースも用意いたしまいした。特に、北海道は積雪寒冷地であり、各分野で寒冷地特有の様々な採用事例をご紹介させていただきます。それぞれの協力会員企業がどのようなことに取り組んでいるかを建築家のみならず、一般の方々にも知っていただくと共に最新の製品情報などを提供させていただきます。
「5000人の建築家展」
JIA全国10支部の会員がそれぞれの作品をA2サイズにて大判タペストリーで表現する展示です。 建築のダイナミズムが体感できるコーナーです。
「北海道地区会展示」
北海道は東京都の約40倍の面積を持つ広大な地域です。人口200万人近い札幌を中心に人口20~35万人の中核都市である函館、旭川、帯広、釧路があり、それぞれの気候風土も含めた地域特性の中で建築が創られ街並みが構成されています。又、北海道の街並みは他の地域に比べ歴史が浅いことや-20℃以下という厳しい冬期間の環境を克服するために日本の中でも他と大きく違う街並みや住宅が誕生してきました。その中で、今回の展示はその5都市の環境や街並み、その地域で活動するJIA建築家が関った建築を紹介します。
「全国学生卒業設計コンクール2013展示」
公益社団法人日本建築家協会(JIA)卒業設計コンクールのパネル展示および北海道内の建築系コースを持つ大学・各種学校の学生によるパネル展示です。
「JIA環境建築賞(2011年度・2012年度受賞作品)映像展示」
公益社団法人日本建築家協会(JIA)の主要アワードのひとつである「環境建築賞」。サスティナブルな建築をリードする受賞作品を映像で紹介いたします。
2013.9.5 ▶ 13:00-14:30〈札幌市教育文化会館 302〉
理事懇親会
2013.9.5 ▶13:00-15:30〈チ・カ・ホ 札幌駅側イベントスペース〉
田中裕也セミナー「ガウディー建築を解くはかるとちえ」
田中 裕也 Tanaka Hiroya
札幌とほぼ同じ緯度にあるバルセロナで長年に渡りガウディを研究する田中裕也氏のセミナーです。合わせて行われている市内のギャラリー創でのガウディ実測図展も見ものです。
「はかるとちえ」
はかるといえば技術用語に聞こえるのは私だけではないだろう。いみじくも私は建築の世界に嵌ってしまいむしろ自ら飛び込んだ世界である。この世界を面白いという人もいれば生活の為にという方便で仕事をしている人もいるだろう。どちらにしても一度建物を造ってしまうと数十年からはじまり数千年まで残せる建物もあるという事を実感している。
そこで私は、ガウディというテーマに絞り込んで今まで40年以上も研究してきたというと大げさにきこえるかもしれないが現実である。研究が過ぎて本来の専業である建築の作品作りはどうかというとまだ数少ない。でもそこには今まで、はかるとチエから産まれる想像以上の事が見えてきた。そのお話をしようとおもう。 田中裕也
プロフィール Profile of TANAKA HIROYA
1952 北海道稚内市で生まれる
1971 広池学園麗沢瑞浪高校卒業
1975 国士館大学工学部建築科卒業
1978 建築事務所退職,スペイン渡航、バルセロナにてガウディ建築の実測調査開始
1981 スペイン国費留学生となる。
1984 「大ガウディ展」(ラ・カイシャ/バルセロナ)協力参加
「ガウディ」(勅使河原プロダクション)の映画祭に協力
1986 「ガウディ建築実測図面集」(彰国社)を出版
1988 「アントニオ・ガウディとその師弟達」(SD鹿島出版)に執筆
1989 ガウディクラブ設立(バルセロナ)ガウディクラブ文化協会
1990 オリオック工房設立(バルセロナ)
1991 「ガウディと尺度」を出版
1992 カタルニア工科大学バルセロナ建築学部より建築家工学博士号を取得
1992 「ダニエルの家」(バルセロナ)を設計
1998/3 東京ビッグ・サイトでスペイン消費展示会でのガウディ展に国賓として招請
1998/4 バルセロナーメキシコのベラクルスへユネスコと地元遺産保存機関INAH主催で
16世紀に築かれた城塞の修復プロジェクト技術指導
1998 ガウディの独り言(京都書院)を執筆
1999/11 全北国立大学(韓国)で田中裕也作品展と講演会
2000/ 3 全北国立大学2000/記念広場計画(韓国)
2000 セジョンカルチャーセンター(ソウル)でガウディ展と講演会
2001/10 フィナック(バルセロナ)“ガウディ建築実測について”講演会
2001/12 カサ・ボスク住宅計画(マスナウ)竣工
2002/6 ジローナ州立美術館の田中裕也展
2002/6 アントニオ・ガウディ財団で田中裕也展(リウドムス)
2002/9 “プルーマ・パラボリカ” (セーラー万年筆会社製作販売)をデザイン
2002/10 YKK社のオリジナルカレンダー発表
2002/11 カテナリー・ベル(小泉製作所製作販売)のデザイン
2003/6 カタルニア工科大学バルセロナ建築学部、九州芸術工科大学(現九州大学芸術工学部)、ガウディ・クラブ文化協会との国際共同研究協定を結ぶ
2004/4 スペイン王子賞芸術部門にノミネートされる
2004/10 江別市セラミックアートセンターにBET-1竣工
2005/1 バルセロナの文化センターでユネスコ主催による講演会
2005/2 ガウディの生誕地リウドムス町アルブレ広場計画施工開始
2006/5 ASECR主催“国際建築とインテリア”コンペにて優秀作品となる Cerapaa15
2007 アルブレ広場(リウドムス町、スペイン)オープニング
2012 「実測図で読むガウディの建築」(彰国社)北山幼稚園計画竣工(東京都府中)
2013 「ガウディ・コード、ドラゴンの瞳」(長崎出版)
2013.9.5 ▶13:00-16:00〈チ・カ・ホ キタサンHIROBA〉
災害復興シンポジウム
「地域に寄り添う建築家の災害復興支援とまちづくり」
東日本大震災における各県の被災状況、復興支援状況の違いを明らかにし、JIAが行ってきた、あるいは現在行っている災害支援活動を報告行う。 そして、この報告を踏まえて、JIAとして、あるいは建築家としての災害支援活動のあり方、問題点、今後の対処法等についての情報の共有化とディスカッションを行う。
2013.9.5 ▶16:00-17:45〈チ・カ・ホ キタサンHIROBA〉
災害対策委員会 セミナー「災害対策の普遍性と地域性」
JIA災害対策委員会は神戸の震災以来いろいろな支援活動とその活動をノウハウとして蓄積・発信してまいりました。
災害は地域的 特性が顕著にあり地域別に対応法が異なることは経験的に分かってきました。
その経験から、九州では島嶼部特性の玄界島の被災と復興、奈良では 特に文化財の地震対策、京都では古都の歴史 からの災害対策などの地域に特有で普遍的な問題のセミナー をおこなっています。
北海道は他地域に比べても地 震が多い地域でもあり、厳冬期の地震被災の 経験は現代都市ではありません。しかしながら多くの地震が冬季に発生しています。 例えば厳冬期に電気、ガスなどのインフラが遮断した場合の対 応、積雪や吹雪と災害が重なった場合の救助活動など未経験分野の災害対応が多くあるかと思います。
このような地域的課題を、北海道等の専門家たちから教示をして頂きその議論をもとに JIA災害対策委員会としてのストックとし発信していきたいと思っています。
…詳細
2013.9.5 ▶ 13:15-17:30〈札幌市教育文化会館 305〉
2020年省エネ基準適合義務化とJIA建築家
全ての設計者の業務に関わりのある「省エネ基準適合義務化」を主題にしたシンポジウム。国の示すロードマップの解説に始まり、適合条件のポイントとなる「一次エネルギー消費量算定」等の概論、公開中の計算支援プログラムを使用して、実際の建築物・住宅の判定を実施した上で見つけられる問題点、設計者として取り組む姿勢等について複数の登壇者から聴講すると共に、会場参加者全体で意見交換を行う催しです。
…詳細
2013.9.5 ▶ 14:30-15:30〈札幌市教育文化会館 303〉
JIA全国建築相談室会議
日本建築家協会には9支部(北陸支部は不設置)に建築相談委員会があり、その下、地域会にJIA建築相談室を設けています。全国の建築相談委員が一堂に会し、各委員会の状況報告をし、今後の相談業務のさらなる充実に向けての話し合いの場です。
2013.9.5 ▶ 14:30-15:30〈札幌市教育文化会館 304〉
支部役員会(近畿)
2013.9.5 ▶15:30-17:30〈チ・カ・ホ 札幌駅側イベントスペース〉
リフレッシュセミナー REUNION
日本各地から集まった建築家が、寝起きを共にしながら建築について考える「JIAリフレッシュセミナー」。一宿一飯の仲間との再会を希望する声も強く、熱海で熱い議論を戦わせた仲間が大会ごとに集まり議論をさらに発展させることを目的に、参加後のそれぞれの活動などを報告し語り合う同窓会「リフレッシュセミナー REUNION」を、北の都札幌で初開催します。
2013.9.5 ▶15:00-17:30〈札幌市教育文化会館 301〉
JIA-KIT建築アーカイヴス会議セミナー
2006年に金沢工業大学と共同で設立したJIA-KITアーカイヴス。 建築アーカイヴスの関係機関が集まり、日本の設計文化財保全と活用の方向について考えるものです。
2013.9.5 ▶ 15:30-17:30〈札幌市教育文化会館 302〉
建築家資格制度の目指すところ2
昨年の社団法人日本建築家協会横浜大会で行われた『登録建築家制度のこれまでとこれから』を受けて、『これから』の資格制度の行方に焦点をあてます。他会との連携を含めて、JIAはどこを目指すのか。今、内外にビジョンを示す時ととらえ、積極的な議論を行います。
2013.9.6 ▶ 9:00-11:00〈札幌市教育文化会館 303〉
支部役員会(東北)
2013.9.6 ▶ 9:00-11:00〈札幌市教育文化会館 304〉
支部役員会(九州)
2013.9.6 ▶ 9:30-12:00〈札幌市教育文化会館 301〉
北方圏での環境建築デザインと環境技術紹介
主催/(公社)日本建築家協会(JIA)環境行動ラボ 、(社)日本太陽エネルギー学会(JSES)北方圏技術部会
北方圏とは、一般的には北緯40度以北の地域で、北海道・ロシア・カナダ・アラスカ・北欧・グリーンランド・アイスランド等の亜寒帯及び冷温帯の一部を包含しています。北方圏に共通な指標として“暖かさの指標 {温量指数Warmth Index(WI)} 45以下”があります。温量指数WIは植物の分布帯と気温の分布域との関係を示す指標で、1年12ヶ月の各月の平均気温から5℃を引いた値を年間合計したもので、WI=nΣ(t-5)(※nはt>5℃の月の数)で表すことが出来ます。この北方圏では気候・風土・文化のの類似点が多く、暖房としての化石エネルギー使用量も多いことも特徴的です。
地球温暖化防止の為は、都市・建築の性能向上とともに再生可能エネルギー利用を利用した“環境建築デザイン”が期待されています。日本の北方圏地域である北海道でも、地域ポテンシャルを最大限生かした住まい方が求められます。
今回のセミナーは(公社)日本建築家協会(JIA)環境ラボ+(社)日本太陽エネルギー学会北方圏技術部会のジョイントセミナーとして企画しました。
9:30~ 9:50 主旨説明「北方圏での環境建築デザインと再生可能エネルギー利用」
/大野二郎(JIA環境ラボ副委員長/日本設計)
9:50~10:10 講演1(JIA) ① 「森林を背景とした下川町の取り組み」
/相馬秀二(下川町ふるさと振興公社)
10:10~10:30 ② 「自然エネルギー利用とパッシブデザインの実践」
/照井康穂(照井康穂建築設計事務所)
10:30~10:50 ③ 「亜寒帯のシェルター」
/ 加藤誠 (アトリエブンク)
10:55~11:15 講演2(JSES) ④「太陽熱と地中熱を導入した北方圏技術について」
/峯 考弐 ((株)大阪テクノクラート代表取締役)
〈休憩10分〉
11:15~11:35 ⑤「北方圏における太陽光発電住宅」
/小野寺省吾 (オノデン(株)代表取締役)
11:35~11:55 ⑥「メガソーラーの状況について」
/野村卓司((株)カネカ生産技術本部上席幹部)
11:55~12:00 まとめ
…詳細
2013.9.6 ▶ 9:30-12:00〈札幌市教育文化会館 305〉
日本版CABEを考える 実現に向けて何が必要か?
「英国CABE本部建築家と共に議論を深める」
講師/トーマス・ベンダー(英国CABE本部、建築家)、日本版CABE推進タスクフォースのメンバー
定量的判断をベースとする日本の確認制度は、美しい建築・街を創るという定性的な判断を取り入れることは難しいのが現状である。景観法はあるが様々な問題を抱え決定打とはなっていない。CABE(Commission for Architecture and the Built Environment)は1999年に英国で生まれた建築・まちづくり機構であり、良い建築、美しい街づくりを目指し、審査(デザインレビュー)や実現支援(エヌエイブル)、教育と広報など様々な活動を続けている。日本にもこのような機構が必要との問題意識から日本版CABE推進タスクフォースにおいて議論を重ね、JIA横浜大会でもシンポジウムを実施し内容を深めている。今回、英国のCABE本部から建築家を招き、CABEの特質を明らかにすると共に、日本における実現を目指して何が必要か?をテーマにシンポジウムを実施する。是非、多くの方のご参加をいただき、ディスカッションを深めて欲しい。
…詳細
2013.9.6 ▶ 9:30-11:30〈札幌市教育文化会館 302〉
国際会議
JIA大会では、JIAと友好関係にある各国建築家協会〈AIA(米国)、ASA(タイ)、KIRA・KIA(ともに韓国)〉と、各協会の運営戦略もしくは国際戦略について定期的に意見交換しています。昨年の建築家大会2012横浜に続き、円卓形式で議論を深めます。どなたでもオブザーバーとして自由に聴講できます。
2013.9.6 ▶10:00-12:00〈チ・カ・ホ キタサンHIROBA〉
板金ワークショップ
「北海道の板金技術紹介」
北海道における板金業の歴史は今から約154年位前に函館で始まりました。昔、北海道における屋根は「柾葺き」が代表的なものであり、これにトタン板の切板を使った「一文字葺き」「切子葺」等が混ざっておりました。北海道の寒冷積雪という厳しい気候条件の基で、宿命とも言える「スガ漏り」は一部、解消できませんでしたが、昭和27年に機械成型による長尺屋根が北海道幌延町で始めて施工されて以来、飛躍的に北海道の板金技術が発展しており、現在では屋根・外壁に多くの板金が使用さております。
今回は、北海道の板金業の歴史・本州と違う板金技術・北海鋼機デザインアワード(JIA北海道支部・北海鋼機共催)の稀に見る板金技術とデザインをご紹介します。
ワークショップ 「職人業を間近で見て・触れて体験しよう」
・実演 一枚の板金から、折鶴を作製。
・体験
1日目:板金を工具で曲げて、サイコロを作ります。(作ったサイコロはプレゼントします)
2日目:打ち出し板金。板金に好きな絵を描いて、工具を使って板金を叩いて絵を打ち出しします。(作った作品はプレゼントします)
・展示
北海道内の建築(板金)紹介。板金加工品の展示。
(実演・体験指導/北海道板金工業組合)
2013.9.6 ▶10:00-12:00〈チ・カ・ホ 札幌駅側イベントスペース〉
JIA全国法人協力会員サミット
「公益社団法人での法人協力会のありかた」
北海道支部での日本建築設計監理協会時代からの正会員・賛助会活動の報告と、各支部・地域会での協力の方向、問題点等を話し合い相互の連携を考える場とする。
2013.9.6 ▶ 11:00-13:00〈札幌市教育文化会館 304〉
支部役員会(中国)
2013.9.6 ▶ 13:00-13:45〈札幌市教育文化会館 大ホール〉
大会式典
公益社団法人 日本建築家協会 建築家大会2013北海道の開会式を行います。
アメリカをはじめアジアの建築家協会の来賓を迎え、国内からは国土交通省、北海道知事、札幌市長などの臨席を賜り式典を行います。
また、日本建築家協会名誉会員の授与式も併せて行われます。
【参加登録】JIA会員は大会参加登録(有償)が必要です。
2013.9.6 ▶ 14:00-15:30〈札幌市教育文化会館 大ホール〉
基調講演…詳細
2013.9.6 ▶ 15:45-17:30〈札幌市教育文化会館 大ホール〉
シンポジウム…詳細
2013.9.7 ▶9:30-12:00〈チ・カ・ホ 札幌駅側イベントスペース〉
未来に残したい20世紀の建築
「リビングヘリテージ 建築を使い続ける意義と課題」
20世紀の建築を再生し使い続けるとき、様々な機能の向上が不可欠となります。それは耐震補強にとどまらず、使い勝手、ユニバーサルデザイン、環境性能の向上まで、幅広く求められます。他方、その建築の価値をいかに後世に伝えるかも重要です。再生にかかわった時、設計者は、機能向上・オーセンティシティ・経済性といった選択肢の中から、何を優先するか非常に難しい選択に迫られています。再生の介入によって、その建築の全体的な価値(インティグリティ)を失わずにいかに継承できるか、建築家の手腕が問われます。 20世紀建築の再生事例や、国際的な指針(マドリット文章)との整合性、国内の建築基準法・消防法の問題を紹介しながら、再生の際に建築家に何が求められるのかを考えます。国内の事例にとどまらず、アアルトの再生事例や世界遺産の事例を紹介いたします。
2013.9.7 ▶10:00-12:00〈チ・カ・ホ ドオリHIROBA〉
板金ワークショップ
「北海道の板金技術紹介」
北海道における板金業の歴史は今から約154年位前に函館で始まりました。昔、北海道における屋根は「柾葺き」が代表的なものであり、これにトタン板の切板を使った「一文字葺き」「切子葺」等が混ざっておりました。北海道の寒冷積雪という厳しい気候条件の基で、宿命とも言える「スガ漏り」は一部、解消できませんでしたが、昭和27年に機械成型による長尺屋根が北海道幌延町で始めて施工されて以来、飛躍的に北海道の板金技術が発展しており、現在では屋根・外壁に多くの板金が使用さております。
今回は、北海道の板金業の歴史・本州と違う板金技術・北海鋼機デザインアワード(JIA北海道支部・北海鋼機共催)の稀に見る板金技術とデザインをご紹介します。
ワークショップ 「職人業を間近で見て・触れて体験しよう」
・実演 一枚の板金から、折鶴を作製。
・体験
1日目:板金を工具で曲げて、サイコロを作ります。(作ったサイコロはプレゼントします)
2日目:打ち出し板金。板金に好きな絵を描いて、工具を使って板金を叩いて絵を打ち出しします。(作った作品はプレゼントします)
・展示
北海道内の建築(板金)紹介。板金加工品の展示。
(実演・体験指導/北海道板金工業組合)
2013.9.7 ▶13:30-16:30〈チ・カ・ホ ドオリHIROBA〉
建築家のあかりコンペ公開審査
第7回目を迎える、公益社団法人日本建築家協会(JIA)と大光電気株式会社が主催するプロダクトデザインコンペ「建築家のあかりコンペ2013」の公開二次審査です。
設計業務に携わる建築士又は日本建築家協会正会員,準会員が応募した作品の内、一次審査通過作品の公開プレゼンテーションを受けて公開審査が行われます。
今年のテーマは、「闇を魅せるあかり〜LED照明プロダクトコンペ」です。
『「あかり」は、闇を照らすものと捉えられがちであるが、実はあかりが存在し得るのは、同時にその対極に闇があるからに他ならない。
環境の時代となり、エネルギー消費を抑えることが当然の行為となった現代において、今一度、闇の深さ、美しさに目を向け、闇を生かして魅せるあかりについて考えてみる必要がありそうだ。
こうした考えから、今回のコンペでは、「闇を魅せるあかり」について、LEDの特性を生かした斬新なアイデアを広く募集したい。
(山梨 知彦/建築家のあかりコンペ2013審査委員長)』
・審査委員長/山梨知彦(建築家)
・審査員/内原智史(ライティングデザイナー)、岡安泉(ライティングデザイナー)、貝島桃代(建築家)、前芝辰二(大光電機株式会社 代表取締役社長)※アイウエオ順/敬称略
・特別審査員/芦原太郎(公益社団法人日本建築家協会 会長)
【参加登録】JIA会員は大会参加登録(有償)が必要です。
JIA会員以外の方は入場無料、事前申し込みも不要です。当日会場にお越し下さい。
「北からの提言」連続セミナー
北海道大会の最終章に繰り広げられる連続セミナーです。
厳しい気候条件にある北海道だからこそ、リアリティーを持つサスティナブルな提言ができるはずです。地域に根ざした環境や暮らしについての話はもちろん、先人の文化に学ぶべき知恵や、歴史的地域資産を活かした観光まで、本大会のテーマである「拓く」をキーワードに、これからの社会と建築の関わりを皆様と共に考え、北からの提言を行いたいと思います。
2013.9.7 ▶10:00-12:00〈チ・カ・ホ キタサンHIROBA〉
シンポジウム 村上敦+下川町
「エネルギー自立とまちづくり」
パネリスト/村上敦(環境ジャーナリスト)、長岡哲郎(下川町環境未来都市推進課課長) モデレーター/鈴木敏司(日本建築家協会北海道支部)
林業を基幹産業とする下川町は、木材を利用したバイオマスエネルギーなどの再生可能エネルギーの活用により地域エネルギー自給を目指し、同時に木 材を商品化する2次・3次産業化の試みも行い、高齢化に対応した地域住宅も独自の祖点で試みています。
シンポジウムでパネリストを勤めていただきました、ドイツでの都市や環境の建築に詳しいジャーナリストの村上氏にご参加いただき、寒冷の気候の中で独自のエネルギーや環境の視点から、地域の可能性を拓く討論会です。
【PROFILE 村上敦】
ドイツ在住の環境ジャーナリスト。環境コンサルタント。
日本で土木工学部、ゼネコン勤務を経て、環境問題を意識し、ドイツ・フライブルクへ留学。
フライブルク地方市役所・建設局に勤務の後、2002年から独立し、ドイツの環境政策、都市計画、エネルギー政策を日本に紹介する。 多様なメディアへの寄稿と企画協力、環境関連の調査、自治体/企業への環境コンサルティング、講演活動を続ける。
南ドイツの自治体や環境関連の専門家、研究所、NPOなどとのネットワークも厚い。
【PROFILE 下川町】
下川町は北海道上川郡に位置する、2008年7月22日に政府より環境モデル都市に選定された、人口約3,900人、総面積644k㎡で、町面積の90%が森林である小規模市町村です。
2030年に32%、2050年に66%(1990年比)の温室効果ガスを削減するという目標と共に、温室効果ガス吸収量を2030年に3.8倍、2050年に4.5倍増(1990年比)とする目標を掲げ、「北の森林共生低炭素モデル社会」の創造を目指しています。
2013.9.7 ▶13:00-14:30〈チ・カ・ホ キタサンHIROBA〉
荒谷登レクチャー
「省エネルギーから生エネルギーへ」
講師/荒谷登(北海道大学名誉教授)
去る2013年5月に『瑞宝中綬章』の叙勲を受けられました北海道大学名誉教授 荒谷登さんのレクチャーです。
『…(前略)…当時昭和40年代の北海道は寒地住宅への取り組みが活発化し、冬期オリンピック開催に向けて住宅および都心部の集中暖房化が検討されて、立場や専門を超えた多様な人々は、共に集まって問題を検討する北海道独自の研究委員会が多く持たれ、研究者としても多くの人々に支えられ、成長させていただいたことを感謝しています。
こうした取り組みの目的は中央政府へ提言するためというよりは、地域への発信のためで、…(中略)…
私が取り組んできた断熱技術の特徴は、力に頼って思い通りに自分を取り巻く外界を変え、欠点を克服しようとする「強さ」ではなく、生活の知恵を生かして自然や環境の良さを引き出す「弱さ」にあります。弱さから生まれるのは対立よりも和解や協調、克服よりも良さ発見型の対応で、そこには人と人、人と自然をつなぐ和解や平和と環境保全への示唆や希望が感じられます。…(後略)…』
(荒谷登先生叙勲記念祝賀会 御挨拶 より抜粋)
【ご功績 荒谷登】
荒谷登氏は昭和31年3月に北海道大学工学部建築工学科を卒業し、3年間の大成建設株式会社勤務の後、同34年4月に北海道大学工学研究科修士課程に入学、同36年修了、同年4月より北海道大学工学部に講師として採用され、同37年に助教授、同49年4月に教授に昇任され、建築工学科建築環境学講座を担当して建築環境・建築設備の分野の発展に努力され、平成9年3月に定年退職、同年4月より名誉教授として今日に至っています。
研究面では、北海道大学にて主として建築の熱特性と熱環境計画に関する研究に取組まれ、寒冷地の住居の熱環境改善と室温及び熱負荷の非定常伝熱解析の分野で独創的でかつ先端的な研究を行い、この分野の発展に貢献しました。
物理的な明確さを欠く従来の熱負荷計算法に対して、自然取得熱による室温上昇を考慮し、間欠暖房時の日平均室温低下率と予熱負荷割増係数を定義して、間欠と連続運転の違いを明確にし、逐次積分法と呼ぶ室温及び熱負荷の非定常伝熱計算法を国際会議にも発表して、当時普及し始めた電算機による解析を容易にしたほか、室温が安定する断熱建物では内・外気温、取得熱、熱負荷それぞれの日平均値を用いた定常伝熱解析での暖冷房計算が可能であることを示して、物理的な根拠に立った熱環境計算を可能にしました。
昭和37年と同40年には冬期札幌オリンピックに向けて、北海道から“住宅団地の集中暖房の可能性に関する調査研究”の委託を2度にわたって受け、その成果に対して昭和44年には空気調和衛生工学会論文賞が与えられ、学内でも大学全体の地域暖房計画専門委員としてその検討に当たってきました。
昭和48年には住居の熱環境計画への研究で北海道大学から工学博士の学位を受け、これに対して同51年度の日本建築学会論文賞与えられ、その成果が社会貢献に対して平成9年に北海道新聞文化賞が与えれられています。
建築学会の支部活動では、環境分野の他の研究者と共に積極的に地域のシンポジウムを開催して各地に出向き、地域の発展と地域リーダーの育成を図るとともに。外断熱を含む寒地住宅の性能改善と普及に指導的な役割を果たし、ともすると中央指向、国際指向に陥る大学の活動に対して、地域文化の育成に関わる大学の使命の大切さを訴えてこられました。
氏が北海道建築指導センターから出版した寒地系住宅の熱環境計画に関する5冊の小冊子は、一般市民向けに書かれたやさしい内容ですが、その中で繰り返し訴えられている地域性や自然エネルギ−の個性の尊重、持っている特質をより一層顕著にする“奪い合うことのない成長”などは、これからの持続可能な成長への大切な指針であると思います。
〈荒谷登プロフィール〉
1933 北海道生まれ
1956 北海道大学工学部建築工学科卒業 大成建設株式会社勤務
1959 北海道大学工学研究科大学院修士課程
1961 北海道大学工学部講師 ─助教授 ─ 教授
1997 同大学退職 ─ 同大学名誉教授
(有)メノビレッジ長沼に参画 現在に至る
主な受賞・受章
1969 第8回 空気調和・衛生工学会賞(論文) 「住宅団地の集中暖房」
1976 日本建築学会賞(論文) 「住居の熱環境計画への研究」
1997 北海道新聞文化賞 「寒地住宅の熱環境研究」
2011 日本建築家協会北海道支部キタコブシ賞
2013 瑞宝中綬章
2013.9.7 ▶14:30-16:00〈チ・カ・ホ キタサンHIROBA〉
小林孝二 アイヌの建築文化セミナー
「アイヌの建築文化と北海道の住まい」
講師/小林孝二(北海道開拓記念館学芸員)
北海道の厳しい環境の中で永く生き抜いたアイヌ民族の住まいと知恵について、環境との対応や形・文化と多様な視点から考えます。また近代以後の北海道の住まいを様々な事例を通じ見つめ直し、寒さを克服した現代において持続的に長く住み続けるヒントを、住まいや過去からの住文化の継承の中にある事を語ります。
〈小林孝二プロフィール〉
博士(工学) 一級建築士
1952年 小樽市生まれ
1976年3月 北海道工業大学建築工学科卒業
1977年4月~1980年5月 北海道建築設計監理(株)勤務 歴史的建造物の調査復元設計
1980年6月~2013年3月 北海道開拓記念館 学芸員、学芸副館長
現在 北海道開拓記念館 学芸員
公職 小樽市の歴史と自然を生かしたまちづくり景観審議会委員、江別市文化財審議会委員ほか
著書『アイヌの建築文化再考―近世絵画と発掘跡からみたチセの原像―』、北海道出版企画センター、2010年 ほか
2013.9.7 ▶16:00-17:30〈チ・カ・ホ キタサンHIROBA〉
石森秀三 観光学シンポジウム
「アジアが、北海道の未来を拓く」
講師/石森秀三(北海道開拓記念館館長 国立民族学博物館名誉教授)
北海道は豊かな自然、四季の明確さ、美しい風景、豊富な食材などアジア全体を見渡しても大変資源に恵まれた地域です。北海道の可能性、ポテンシャルは非常に高いものがあります。 観光においてもグローバル化とアジア経済成長・旅行の需要や形態も変化し、従来の観光に対する認識では対応できない状況となっております。
より豊かな地域社会・文化・経済を見つめ直すことで、地域に住む人々や観光で訪れる人々が魅力を感じる環境を観光学を通して考えるセミナーです。
〈石森秀三プロフィール〉
北海道開拓記念館館長 北海道大学観光学高等研究センター特別招聘教授
1945年、神戸市生まれ。甲南大学経済学部卒業。ニュージーランド・オークランド大学大学院に留学後、京都大学人文科学研究所(梅棹忠夫研究室)研究員、国立民族学博物館教授、同博物館研究部長、北海道大学観光学高等研究センター長、北海道大学大学院観光創造専攻教授などを経て、2013年4月から現職。
観光文明学、博物館学、文化開発論専攻。北海道遺産協議会会長、北海道博物館協会会長、内閣府観光立国懇談会委員、国土交通省国土審議会専門委員、文化庁文化審議会専門委員、経済産業省集客交流サービス事業運営委員会委員長、経済産業省ラグジュアリートラベルマーケット調査委員会委員長などを歴任。
著書・編著書に『危機のコスモロジー:ミクロネシアの神々と人間』『観光の20世紀』『南太平洋の文化遺産』『博物館概論』『博物館資料論』『博物館経営・情報論』『ヘリテージツーリズムの総合的研究』『21世紀における観光創造』など多数。
2013.9.7 ▶17:30-18:00〈チ・カ・ホ キタサンHIROBA〉
ファイナルイベント
【札幌駅前通地下歩行空間(チカホ)展示】
「あかりコンペパネル展示」
第7回目を迎える、公益社団法人日本建築家協会(JIA)と大光電気株式会社が主催するプロダクトデザインコンペ「建築家のあかりコンペ2013」の応募された全作品のパネル展示です。
「北海道建築設計会議パネル展示」
公益社団法人日本建築家協会(JIA)の他、建築設計の分野が抱える課題に取り組む10団体で組織される「北海道建築設計会議」の活動を紹介します。
「太陽エネルギー学会展示」
太陽光発電パネルの紹介と太陽光発電システム架台(実用新案/アートラス)などをパネルで紹介いたします。
「JIA全国建築相談室パネル展示」
日本建築家協会には9支部(北陸支部は不設置)に建築相談委員会があり、その下、地域会にJIA建築相談室を設けています。このJIA建築相談室・対社会活動は全国のJIA会員の参画で支えられています。全国のJIA建築相談室の全建築相談事案の集計の報告(毎年各支部・地域会を対象にアンケート調査)を行って来ました。集計は前年度の記録で、今年は2012年度の集計になります。相談件数、過去7年間の推移、相談の内訳等相談内容の詳細分析を始め、相談者がJIA建築相談室を知った所ほか、相談員のJIA相談室以外での対社会活動等に付いても記録しています。相談事案の概要はパネル展示を行います。また、その内容は小冊子にし、これまでの相談者がJIA建築相談室を知った所である行政を始め公的機関に送付・報告しJIAの建築相談を広く知ってもらう機会にしています
「模型展+JIA各賞パネル展」
全国の公益社団法人日本建築家協会(JIA)会員から募集した模型を並べた街並み展示と、日本建築大賞をはじめとする公益社団法人日本建築家協会(JIA)各賞のパネル展示です。
併せて、JIA北海道支部が関わるコンペやアワードの受賞作品パネルも展示いたします。
「協力会員展示」
協力会員企業によるプロモーション展示です。
協力会員企業は、建築家とともに質の高い建築を実現するために、新しい素材・技術の開発に日々取り組んでいます。協力会員企業の方々には、建築家に対する技術情報の提供、協会イベントの支援などをはじめ、日ごろより建築家協会の活動に絶大な理解と協力をいただいています。
本展示では、事例紹介のパネルだけではなく、実際の製品を手に取っていただき、詳しい説明をさせていただくブースも用意いたしまいした。特に、北海道は積雪寒冷地であり、各分野で寒冷地特有の様々な採用事例をご紹介させていただきます。それぞれの協力会員企業がどのようなことに取り組んでいるかを建築家のみならず、一般の方々にも知っていただくと共に最新の製品情報などを提供させていただきます。
「5000人の建築家展」
JIA全国10支部の会員がそれぞれの作品をA2サイズにて大判タペストリーで表現する展示です。 建築のダイナミズムが体感できるコーナーです。
「北海道地区会展示」
北海道は東京都の約40倍の面積を持つ広大な地域です。人口200万人近い札幌を中心に人口20~35万人の中核都市である函館、旭川、帯広、釧路があり、それぞれの気候風土も含めた地域特性の中で建築が創られ街並みが構成されています。又、北海道の街並みは他の地域に比べ歴史が浅いことや-20℃以下という厳しい冬期間の環境を克服するために日本の中でも他と大きく違う街並みや住宅が誕生してきました。その中で、今回の展示はその5都市の環境や街並み、その地域で活動するJIA建築家が関った建築を紹介します。
「全国学生卒業設計コンクール2013展示」
公益社団法人日本建築家協会(JIA)卒業設計コンクールのパネル展示および北海道内の建築系コースを持つ大学・各種学校の学生によるパネル展示です。
「JIA環境建築賞(2011年度・2012年度受賞作品)映像展示」
公益社団法人日本建築家協会(JIA)の主要アワードのひとつである「環境建築賞」。サスティナブルな建築をリードする受賞作品を映像で紹介いたします。
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